就職・転職のためのジョブマーケット・プラットフォーム「OpenWork」を運営するオープンワーク株式会社(所在地:東京都渋谷区、代表取締役:大澤 陽樹)は、このたび一般社団法人オルタナティブデータ推進協議会にデータプロパイダー企業として参加したことをお知らせします。オープンワークは、H R業界としては唯一の参加企業となります。
オルタナティブデータとは、金融機関や投資家が資産運用の際に参考にしていた企業の財務情報や一般的な公開情報などの伝統的データの枠を超えた様々な業界・分野のデータのことで、資産運用における投資判断基準に大きな差を生む要因となることが期待されています。
一般社団法人オルタナティブデータ推進協議会は、金融機関やデータプロバイダー企業、大学やシンクタンク等の研究機関が参画し、オルタナティブデータの国内活用に向けて理解醸成やエコシステムを健全な形で形成していくことを目指し2021年2月に発足した協議会です。業界内でのユースケースの発掘や、データ取引のための共通のガイドラインの策定、人材育成のロードマップやスキル定義など体制を整え、資産運用業界の更なる高度化に向けて取り組んでいます。
【オルタナティブデータ推進協議会参加の背景】
オープンワークでは社員クチコミや会社評価スコア等の人的資本にまつわるデータを収集しており、OpenWorkサイトに投稿された上場企業の社員クチコミを機械学習によりスコア化し企業株価との関係を調査した学術論文(※)では、スコアが改善している企業のポートフォリオには統計的に有意な正の超過リターンが観測され、オープンワークのデータには株式評価の指標となる有用な情報が含まれていることが明らかになりました。
(※)西家宏典氏(株式会社クレジット・プライシング・コーポレーション、チーフ・コンサルタント)と、津田博史氏(同志社大学理工学部教授)の共同研究論文「従業員口コミを用いた企業の組織文化と業績パフォーマンスとの関係」
オープンワークが保有する1,100万件を超える人的資本データは最重要資産であり、創業以来、細心の注意のもとに厳重に管理しています。その中でオルタナティブデータ推進協議会への参加を決断した背景には、SDGsとESGの潮流が加速し、健全な組織運営に向けた人的資本の情報開示への需要が高まっていることが挙げられます。人的資本開示ガイドラインのISO30414が2018年12月に発表され、2020年8月には米国証券取引委員会が上場企業に対して人的資本の情報開示を義務付けると発表しました。しかし国内では人材版伊藤レポートのなかで人材戦略の重要性が提言されましたが、ガイドライン整備や企業側の認知が依然として遅れています。
このような状況を打破しようと、オルタナティブデータ活用に向けたエコシステムの形成に尽力している一般社団法人オルタナティブデータ推進協議会の理念に賛同し、Working Data Platform構想を掲げ日本最大級のジョブマーケット・プラットフォームを運営するオープンワークだからこそ提供できる価値が大きいと考え、データプロバイダーとして参加を決意しました。また個人情報の取り扱いには業界的に課題が多く残っておりますが、オープンワークでは率先してオルタナティブデータとしての価値と個人情報保護を両立することに舵を切り、匿名加工情報としての管理体制を整えています。一般社団法人オルタナティブデータ推進協議会もレギュレーション策定をマイルストーンに置いているため、実務的な経験から協力ができると考えています。
長期的な社会動態や従業員エンゲージメントが企業株価に与える影響が認識され始め、今後ますます人的資本に関する情報開示の需要が増えることが予測されますが、データプロバイダー企業として業界の健全化に寄与できるような取り組みを継続してまいります。
■データに関するお問い合わせ・資料請求は以下よりお気軽にご連絡ください。 https://vorkers.jp/service
【OpenWorkについて】
OpenWork(オープンワーク)では、実際に働いた経験に基づく「社員・元社員の声」を共有しています。企業の社員・元社員から情報を収集しているWEBサイトとしては、国内最大規模のクチコミ数と評価スコア(1170万件超)が蓄積されており、会員数は約435万人(2021年8月時点)となっています。私たちは、企業の労働環境をよりオープンにしジョブマーケットの透明性を高めることで、健全な雇用環境の発展に貢献するとともに、企業と個人のより良いマッチングをサポートし、一人ひとりが自分らしく生きることを応援したいと考えています。